暮らしに役立つシリコンウエハーの製造方法を解説！

1枚のシリコンウエハーから数十個もの半導体を作れる

シリコンウエハーというと一般に馴染みは薄いですが、最先端の半導体製造においてなくてはならないもので、写真を見たことがある人は少なくないのではないでしょうか。
シリコンウエハーは一般的に円盤状に加工されるもので、平面の表面と光を反射して虹色に輝く特徴を併せ持ちます。
原材料はケイ素のシリコンで、高純度かつ微細な凹凸すらも取り除く加工技術や精度が求められます。
このシリコンウエハーは1枚から数十個の半導体を作ることが可能で、大量生産とコスト削減に繋がります。
ただし、微細になるほど製造の難易度が格段に上がりますから、いわゆる歩留まりが悪化して不良品の発生率も上昇します。
不良品の増加は製造効率の低下とコストアップを招くので、いかにして歩留まりを良好に保つかが、シリコンウエハーを使う製造現場での課題となっています。
シリコンを大きな円盤状に加工して小さく切り出す、その製造法自体は合理的で無駄が少なく、だからこそ現在の主流になっているのではないでしょうか。

シリコンウエハーの世界シェア率の約6割は日本

半導体の製造に欠かすことのできないシリコンウエハーメーカーの世界シェア率の1位は日本の信越化学工業です。
第2位がSUMCOで、この2社だけで世界のシリコンウエハーシェアの半分程度を占めています。
他に半導体製造装置のメーカートップ10内で見ると日本企業は、東京エレクトロンやアドバンテスト、SCREENホールディングスや日立ハイテクなど4社です。
トップ15になるとさらに日本企業7社が加わります。
日本企業が上位を独占しているだけでなく、その技術力の高さも特徴です。
半導体の性能は回路線幅で大きく異なります。
最先端の5ナノメートル向けの材料を量産出来るのは、日本の上位2社だけです。
他国の半導体製造企業の技術力は、日本の技術力に到底及びません。
シリコンウエハーの需要の急増に対応できなくなり、近い将来供給不足に陥る可能性が高いことが懸念されていますが、日本の2社が生産ラインを増産するなど対応しています。